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プラットフォーム最適化へ。変化する動画マーケティングに挑戦する電通デジタルの選択

「世界をKaizenする」をミッションに事業を展開しているKaizen Platformがお届けする「世界をKaizenしている人」に注目した本連載。今回ご紹介するKaizen Adの導入事例は、電通グループのデジタルマーケティングを専門に扱う株式会社電通デジタル。SNSやAI、VR、そして「動画」。刻一刻と変化するデジタルマーケティング領域で業界を牽引するリーディングカンパニーの視点から、「プラットフォーム最適化へ」というデジタル広告のトレンド、そしてKaizen Adとの取り組みについてお伺いしてきました。

1. プロフィール

株式会社電通デジタル
アドバンストクリエーティブセンター
データ&ダイレクトクリエーティブ事業部
事業部長
和田純一 (写真左) 

アドバンストクリエーティブセンター
データ&ダイレクトクリエーティブ事業部
ソリューションプロデュースグループ
ソリューションプロデューサー
長瀬優秀 (写真右)

2. 月50本から200本へ。電通デジタルとKaizen Adの取り組み

――まず株式会社電通デジタルの事業について教えてください。

和田純一(以下、敬称略):電通デジタルの事業は大きく分けると、広告領域とソリューション領域に分かれています。広告領域はデジタル広告領域の全般を、ソリューション領域はウェブサイト制作やCRM、コンテンツマーケティングなど、デジタルに関わるソリューションを提供しています。
クライアント企業のデジタル化推進全般のコンサル領域から、実際のクリエーティブ制作、広告配信といった運用まで、デジタルにおけるすべての領域をカバーしているのが電通デジタルです。

――それぞれのご担当をお伺いしてもよろしいでしょうか。

和田:私が今所属している、アドバンストクリエーティブセンター(以下、ACRC)は広告領域に紐づくクリエーティブ専門の部署です。マス広告のクリエーターとダイレクト領域のクリエーター、AIエンジニアがひとつの部門に属し、新しいクリエーティブの形を日々模索している部門になります。私はダイレクト領域のクリエーティブとAIを活用したソリューションの開発をする事業部を見ています。

長瀬優秀(以下、敬称略):元々はYouTube のバンパー広告やTrueView などで配信される動画の制作進行プロデューサーをしていました。現在はKaizen Adと一緒に進めている動画最適化キャンペーンの取り組みで、制作進行のプロジェクトマネージャーを担当しています。

――Kaizen Platformとのお取り組みをはじめたきっかけについて教えてください。

和田:2017年に電通、電通デジタルとKaizen Platformが事業提携を行い、そこで獲得領域の動画制作サービスを始めることになりました。そのときのサービスである『P動CA』で得られた知見を活かし、短期的に動画を量産できて、かつプラットフォームに最適化された動画制作の体制構築にチャレンジしてみようと始まったのがきっかけです。

――1ヶ月あたり何本程度、動画の量産体制が求められていたのでしょうか。

和田:可能であれば制作できるだけ制作したかったというのが、正直なところです。当初は月50本ほどでしたが、今は月200本ほどを制作できる体制になっています。予想を超えて、それだけ動画へのニーズが社内にあったのだと分かりました。

3. 動画制作の「早い、安い、うまい」

――改めてKaizen Adの強みはどこにあると感じられましたか。

和田:動画制作における「早い、安い、うまい」ですね。

「早い」でいうと、動画を5営業日以内で納品、というのは奇跡的な早さですよ。また「安い」ですが、一般的には安くて50万ぐらい、80~100万の場合もよくあります。1本がその金額だと、広告効果が悪かったらただただ散々たる結果で終わってしまいます。これがKaizen Adの場合1本10万円以下なので、余裕を持った感覚で配信することができます。

最後に「うまい」ですが、大量に制作をすることで早いサイクルのPDCAがまわり、制作ノウハウが蓄積され、ますます「うまく」なっているのを感じます。電通デジタルの場合、クオリティが求められるのですが、その基準にも問題ないレベルの動画が上がってきます。また、Facebookのオフィシャルパートナー(FMP)に認定されてから、よりプラットフォームに最適化された動画の制作が可能になったと実感しています。

こうしたPDCAサイクル、サービスを逐一改善していくことは、Kaizen Platformさんの企業文化としての強みでもあると思います。1→100でクオリティを上げていくという圧倒的な強みがあるのではないでしょうか。

――クライアントや社内からのKaizen Adの評価はいかがでしたか。

長瀬:クライアント企業や現場からはますます動画化を進めたいという声が上がるようになりました。当初はクライアント企業からまずはモックを見せてほしいというお問い合わせが多かったんです。動画の仕上がりをうまくイメージができない、例えば静止画のバナーを動画へ変換するといっても、やはり実際に見てみないと分かりませんとの声をいただくことが多かった。他社さんの動画事例をお見せすることができないので、クライアント企業にイメージしていただくには、提案の段階で一度簡単なモックを作ってお見せするしかありません。Kaizen Adの場合は1本単価が安いかつ、納期が短いので、急なクライアント企業への提案や定例会議にもすぐに対応できると社内からは高評価です。営業担当からも「え、来週の定例会議に間に合うんですか?」といい意味で驚かれています。

とあるナショナルクライアント企業から、すでにテレビCMの動画素材があるので、それをSNSの動画広告として出したいとご相談をいただいたことがありました。ただ、先方もインターネットの動画広告は初めてなので、テレビCMの動画をSNSのサイズ、尺に合わせるように加工するとどうなってしまうのか、元の素材を変えてしまってもよいのだろうか、不安に感じられていたそうです。

そこで三段階のモックに分けて提案しました。
①.シンプルな訴求を冒頭に置いて、あとはそのままCMを流すもの
②.①に加えて、CM中にちょっとした動きをつけたもの
③.に更に訴求内容に踏み込んだもの

クライアント様に選んでいただけるように、ちょっとずつ変化させました。結果、クライアント企業からも「これはやったほうがいいよね」というお言葉をいただくことができ、動画広告の取り組みがスタートすることになりました。

4. プラットフォーム最適化へ。Kaizen Adと構築する量産体制

和田:我々の仕事は、デジタル広告の効果を上げることが目的です。動画をしっかり配信することで広告効果が上がるのであれば、積極的に活用していくことを提案しています。例えばFacebookはプラットフォームとして「動画をもっと配信してほしい」「動画広告を入れたほうが効果が上がる」と明言しています。そうした動画クリエーティブをアルゴリズムで優遇するプラットフォームは多くなりましたが、ただそれはテレビCMをそのままプラットフォームで配信するということではなくて、例えば縦長の動画、正方形の動画、秒数を短くするなど、プラットフォームごとの最適化を行う必要があります。

また、そもそも静止画広告が届くターゲットと動画広告が届くターゲットの層は異なるので、そうしたターゲットの幅の広がりを考えても、動画をしっかり配信したほうがよいケースが多々あります。

――今後の展望についてお聞かせください。

長瀬:動画広告においても、CMのように0→1で制作するクリエーティブのニーズが増えると思います。電通デジタルはそのノウハウを持っているので、これをうまく活用しながら「量を追っていく部分」と「質を追っていく部分」、この両輪が回ればより良い取り組みになるかと考えています。また、クライアントサイドと企画段階からご一緒し、共に動画プランニングすることで広告効果を最大化していくことも考えています。

和田:デジタル広告のプラットフォームにおける広告クリエーティブの主流が、静止画から動画へ移り変わっている現象は現在進行形で起こっています。これはもう逆らえません。実際、静止画広告だと消費者がなかなかクリックしなくなりました。これがより動画広告が当たり前の世界観になってくると、静止画広告を見てもスルーされるだけになるでしょう。SNSの企業投稿でも、動画だったら「あ、これ面白いな」と親指を止めますが、静止画で何か少し文字が書いてあっても、わざわざ「いいね!」などのリアクションを取ろうとは思われなくなります。

――今後、Kaizen Adをどのように活用していく予定なのでしょうか。

和田:大量に動画を作るシーンでより一層Kaizen Adさんと連携していきたいと考えています。現在は月に200本ですが、1,000本規模も見えています。テレビCMとは違い、動画広告はいかにPDCAを回すかがキモなので、結局かなりの量が必要になってくるのです。この量産体制を、Kaizenさんのリソースをうまく活用してさらに大きく構築していきたいと考えています。

――ありがとうございました。

<取材=大木一真 文・写真=大木一真>

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