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タッグを組んだKaizen Platformとハイウェル。32歳で起業した二人が語る、経営者の本音。

2022年10月20日、株式会社Kaizen Platformは株式会社ハイウェルのグループ化を発表しました。

前回は、M&Aの裏側や今後の展望について、Kaizen Platform 代表の須藤憲司さんとハイウェル代表の近藤太さんにお話を伺いました。

今回は場所を近藤さん行きつけのスナックに移し、「会社員を経て、32歳で起業」という共通点はあるものの、経営スタイルの異なる二人に、経営者の悲喜交々について語っていただきました。

撮影協力:スナック玉ちゃん 赤坂本店

経営スタイルが真逆だからこそ、互いに学べる

ー先ほどは会社の第一印象を伺いましたが、人となりや経営スタイルなど、個人の第一印象はどうでしたか?

須藤:近藤さんに対する第一印象は、すごくいい人。メンバーのことを尊重している姿を見て、気遣いの人だなと思いました。また、デューデリジェンス(買収監査)を通して、すごく手堅く経営されてきた人だなという印象も抱きました。付き合いが長くなってきた今も、その印象は変わらないですね。

 
近藤:スドケンさんは6歳下ですが、リクルートで最年少執行役員(当時)になるという経歴を持っているので、ビジネス経験も豊富で、ビジネス思考力が高い人という印象でした。

経営スタイルも、自分はどちらかというと感覚的なところが強いんですが、スドケンさんはデータドリブンで意思決定するタイプ。

ただ、付き合っていくうちに、人間臭さというか、感覚的な部分も持ち合わせている人だなという印象になりました。

でもやっぱり僕とはタイプが全然違うなと思っています。 だからこそ学べるところも多いなと。

須藤:僕は近藤さんの経営スタイルをすごく尊敬していて。

前提として、ハイウェルは、立っている市場がすごくいいなと思ったんですよね。なぜなら、あらゆる会社には「人に困っている」という明確なニーズがあるからです。エンジニアはなおさらですよね。また、事業がちゃんと積み上がっているのもいいなと思いました。

近藤さんは、ニーズがあることをやっていて、しかもちゃんと積み上げている。これはすごく難しいけれど、商売の原理原則ですよね。

僕は飽きっぽくて、一個のことをコツコツ積み上げるのが苦手なので、本当にリスペクトしています。

あと、やっぱり近藤さんは人間臭いというか、人から好かれますよね。 

近藤:そうですね。でも人疲れしちゃうときもありますよ。

例えば飲み会ではその場をあたためたり、話を回したりするんですね。そういった役割は嫌いじゃないので。
でも、「もう一軒行こう」となると、それよりも一人でぼけーっとスナックで飲む方がいいんですよね。

須藤:近藤さんはスナック好きですよね。この対談も行きつけのスナックを営業前に貸し切らせていただいて……。しかもお酒も作ってもらっちゃって。

近藤:この雰囲気が好きなんですよね。オフィスよりも話しやすい気がします(笑)。

須藤:スナックの良さってどういうところですか?

近藤:スナックでは誰でもマイクを持てるじゃないですか。誰でも歌えるけど、履歴を見て、「お客さんの年齢層はこのくらいだから、これを歌ったら盛り上がるかな?」と配慮して選曲する。そんなふうに緩急をつけて、空間を操る。

だから、僕にとってスナックは“コミュニケーションスキルを上げる道場”ですね。

経営者も、日々くよくよする

ーお酒も進んできたので、ここからはちょっと突っ込んだ話を聞けたらと思います。お二人は経営者をやめようかな、と思ったことはありますか?
 
近藤:ないですね。落ち込むことはありますが……。
 
須藤:最近落ち込んだのはいつですか?
 
近藤:そうですね……。この2ヶ月以内に自分の老いに対して落ち込みましたね。若手ですごく輝いている人たちを見ると、劣等感を持ってしまうというか。
 
須藤:お、いいですね。だんだんしょっぱい話に……。(笑)
 
近藤:若手の経営者が短期間でグロースさせる一方、僕はじわじわと伸ばしていくタイプなので。それが別に悪いわけじゃないけど、もうちょっと成長したかったなと落ち込むときもありますね。

でも基本的には過去に戻りたいとは思わないので、流れに身を任せて辿り着く、“どんぶらこアプローチ”でいこうと思います。
 
須藤:僕はやめようとは思わないけど、毎日くよくよしてますね。
 
お客さんに対してもっと何かできたんじゃないかなとか、メンバーにこう声をかけてあげればよかったな、とか。半径3mほどのところで毎日後悔してるんですよね。

ただ、くよくよしたり後悔したりするのがめちゃくちゃ嫌いだから、頑張ってるんですよね。でも結果的に後悔してるんですよ。すごい矛盾してるなって(笑)。

矢面に立った経験のある人間は信頼できる

ー悩みに陥ったときは、どのように解決するんですか?
 
近藤:先輩経営者の話を聞いたり、書籍を読んだり、いろいろとインプットはしますが、最終的には自分で腹落ちする答えに至るまで、噛み砕いてやっていくしかないんじゃないかなと思いますね。
 
須藤:僕はCFO(Chief Financial Officer)とCGO(Chief Growth Officer)とは、お互いに得意/不得意がわかってるので、普通に相談しますね。

二人とは付き合いが長いんです。CFOはリクルートで新卒時の教育担当だったので、20年くらい。CGOはkaizenの創業から一緒なので、もう10年です。

すごく信頼してるので、もし二人が僕を見限ったら、それは僕自身が駄目なんだ、と思っています。

近藤:そういう話を聞くと、今回Kaizenグループに入ったことによって、成熟した経験を持ってる人たちと一緒に仕事ができること自体が心強いなと感じます。

だから今の僕の役割は、会社のメンバーをKaizenグループでちゃんと渡り歩けるように底上げしていくことかなと思ってます。

須藤:なるほど。今聞いていて思ったんですが、近藤さんは経営パートナーとして、本当に信頼が置ける人を見つけられるといいですよね。

近藤:そうですね……。僕は約10年間会社員だったんですが、同じ業界内で外資もベンチャーも経験して、業界について詳しくなったし、人間関係もある程度できたと感じたタイミングで、「もう次は自分でやるしかない。引き返せないところに身を置くしかない」と思って起業したんですね。

そこからずっと一人で会社を動かしてきているところがあるので、経営判断や今後の方針を決めるときは、自分でやるしかないと思ってしまうんですよね。

須藤信頼を置けるかどうかの判断軸として、「矢面に立った経験があるかどうか」があると思います。
CFOとCGOの二人は矢面に立った経験があるんですよ。僕もそうだし、近藤さんもそうですよね。

その経験がないと、どこかで逃げてしまう可能性があるじゃないですか。その点、矢面に立ったことがある人は信頼できます。

二人の経営者を突き動かすもの

ー最後に、お二人が事業を推進する原動力となっているものを教えてください。

近藤:僕はやっぱり「ご縁と人」ですね。 
巷に多くの企業がある中、Kaizenグループにジョインすることになったご縁。そして、きっかけとなった人、提携後関わっていく人……。こういった人の繋がりの連続が、原動力になっていますね。

須藤:僕が仕事をする理由は、究極的に言うと、人と仕事をするのが面白いからなんですよね。上手くいこうが上手くいかなかろうが、面白い。

たとえトラブルが起きたとしても、「人と仕事していなかったら、こんなトラブルは起きてないよな」と考えると、なんか面白いなと思って仕事をしてますね。

毎日投げ出したいと思いながら、毎日くよくよして、毎日面白いと思っている。大変だけど、面白いからやるか! って。それが原動力ですね。

須藤:ただ、原動力やモチベーションに依存して仕事をするのは違うなと思っていて。

最近YouTubeでイチローさんのインタビューを見ていたんですが、「モチベーションのコントロールってどうされてるんですか?」という質問に、「僕年収いくらもらってるか知ってます?」って返してたんですね。

おそらくイチローさんが言いたかったのは、「モチベーションが低いから結果が出せないと言ってるようなら、この厳しい世界で生き残っていけないぞ」ということなんですよね。モチベーションが高かろうが低かろうが、結果を求められるのがプロだと。

モチベーションに依存せずに、いい仕事をする。最高のプロの人だなと思いました。

近藤:プロフェッショナルですね。

須藤:今回、せっかくハイウェルとタッグを組めたので、僕らもプロフェッショナルとして“Kaizenグループだからこそできる価値提供”をしていきましょう。

その第一弾として、まずは「採用サイトの企画制作からダイレクトリクルーティングの強化まで一気通貫で支援する採用ソリューション」ですね。

採用サイト制作実績を持つディーゼロ、採用マーケティングに強みを持つハイウェル、UI/UX改善に強みを持つKaizen Platformのグループシナジーを生かして、さまざまな採用課題の解決に貢献するソリューションです。

これを皮切りに、今後もグループシナジーを生かして、よりお客さまの期待に応えていきたいと思っています。

近藤:やっていきましょう!

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