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「しばらく麻雀できなくなる」友人きっかけで公認会計士に。10年間、監査法人ではたらいて気づいた「会社」に必要なもの

デジタルトランスフォーメーションの専門家 Kaizen Platformのメンバーにこれまでのキャリアについて聞く「 #Kaizenリレーインタビュー   」。現在Kaizenで働くメンバーは、これまでなにに夢中になり、どんな経験をしてきたのでしょう。インタビューを受けた人は、次の人を指名してバトンをつなぎます!

今日ご紹介するのは、Kaizen Platform の経理を務める朝井秀尚(愛称、Jusitin)さんです。

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ひときわ温厚で、根気のいる業務でもイヤな顔ひとつ見せず、「ずっとおだやか」と社内で評判のよいJusitinさん。

新卒で入社したあずさ監査法人では、チームをまとめるマネージャーの立場でキャリアを積み、ペット保険会社の経理で新規上場準備を経験して、2017年、Kaizenにジョインしました。

10年間、公認会計士としてさまざまな企業をみるうちに気づいたこと、そして会社という機能において欠かせないバックオフィスの役割や、「Kaizenの経理」として達成したい今後の目標について聞きました!

「しばらく一緒に麻雀できなくなる」友人のひと言がきっかけで公認会計士に

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──Kaizenに入社するまでの経歴について教えてください。

新卒で公認会計士の資格を取得して、あずさ監査法人に10年間在籍しました。

入社したあずさでは、5年間、主にベンチャー企業の会計監査業務とIPO(新規上場)の支援を、もう5年は売上が数兆円に及ぶような大企業の監査をしていました。最終的には、マネージャーとして、30人前後の監査チームをみる立場でもありました。

──公認会計士になろうと思ったきっかけは?

大学のときに麻雀に夢中になってよくやっていたんですが、一年生の終わり頃、同級生から「会計士の試験勉強を始めるから、しばらく麻雀できなくなる」と言われてしまって。

麻雀ができなくなるほど勉強が必要って、どんな仕事なんだ? とネットで調べたら、「医師・弁護士・公認会計士!」と書いてあったんです。

当時は、就職氷河期だったこともあり、医師や弁護士と並ぶ(※)国家資格なら食いっぱぐれることもないだろう、とその友人に便乗して試験勉強を始めたのがきっかけでした。

※……公認会計士は合格率約10%の難関資格

過ちは誰でもおこりうるから、会社には「ルール」と「人のつながり」が必要

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──監査法人で働いていた10年間で、どんな気づきを得ましたか?

監査法人って、簡単にいうと、企業が開示をしている経営成績(決算書)に問題がないかどうかを判断するのが仕事なんです。

頻度はもちろん高くないですが、なかには不正の発覚に立ちあうこともありました。不正をはたらいてしまった方が書いた書類を確認したとき、ペンを持つ手が震えていたのか、筆跡がひどく乱れていたのが、いまでも心に残っていて。

僕は、不正って誰でもやりかねないものだと思っているんです。「魔が差す」という言葉もあるように、誤っているとわかっていても、追い込まれたらコントロールできなくなるときがある。人間ってとても弱いんですよね。

だからこそ、会社がチェックを徹底し、社員に不正をさせないようにする必要があります。ひとつひとつの工程は形式的かもしれませんが、フローをちゃんとつくることは社員を守ることであり、会社の責任。仕組みだけでなく、悩んでいたら相談できるような人のつながりも大切です。

会社という機能について、とても考えさせられた10年間でした。

──その後、どのような経緯でKaizenに入社したのでしょうか?

Kaizenに入社する前に、1年2ヶ月ほどペット保険のベンチャーに在籍しました。メンバーはいい人たちばかりでしたし、ペット保険って市場自体がすごく伸びているからエキサイティングで、その経理業務やIPOのプロセスに携われたことは貴重な経験でしたね。

あるとき仕事が落ち着いたタイミングがあり、たまたま会計士の友人から、Kaizenで経理を探しているという話を聴いたんです。すぐの転職は考えていなかったんですが、社長の須藤さんのことは元々ネット記事などを読んで知っていたので、タダで話ができるんだったらいいなあと軽い気持ちで面談に行ってみることにしました。

面談は、須藤さんと一対一。なにを話したか覚えていないくらいいろいろ話したんですが、話した印象としては、とにかく異質な方だなと思いました。当時僕が抱えていた仕事の悩みについて話すと「そのモヤモヤ、俺にはわかる」と断言されたり(笑)。

職業柄、頭がよくてロジカルに話す人たちとはたくさん会ってきたのですが、須藤さんのようにビジョナリーに語る人って初めてだったんです。気づくと2時間半も話し込んでしまっていて、帰る頃には一緒に働いてみたい、と転職する気持ちが固まっていました。

ベンチャーの難しさは「身軽・スピーディー」と「正確・安全」のバランス

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──実際に入社してみて、仕事内容はいかがでしたか?

僕が入社する5ヶ月前に、Kaizenはアメリカにあった本社機能を日本に移したんです。他のメンバーの退職なども重なり、会計処理や書類整理が全然追いついていなくて。そのうえ決算期がきて、監査法人のチェックも対応しつつ、決算を締めて……と、入社後の4ヶ月はほんとうに怒涛の日々でした。

入社してから今日にあたるまでは、Kaizenの自由を大切にする社風と、組織としてのルールづくりのバランスをずっと考えてきました。なるべく事業のスピードを落とさず、いかにトラディショナルな会社さながらの信頼性や安全性を保つか。

これは、僕自身、Kaizenに入って考え方が大きく変わった点でもあります。これまで監査法人や保険会社という正確性が求められる環境において、どんな些末なことでも指摘を入れていました。でも、Kaizenのように今日明日で景色が変わる可能性のあるベンチャーでは、小さな数字のミスを追及するより、この先なにを実現したいかのほうが重要で。

いまは、新しいルールをひくつもりで、自分のなかでできる限りの融通はどんどん利かせてやっていこう、と思っています。難しさも感じますが、すごくやりがいを感じます。

目指すは「オフィスにいることも仕事のうち」からの脱却

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──普段仕事をするうえで、どんなことを心がけていますか?

バックオフィス全般そうなんですけど、なかなか理解を得られにくい仕事ですよね。売上を取ってくるわけでもプロダクトをつくるわけでもなく、パッと見なにをやっているかわからないのに、フローに抜けがあると怒られるしで(笑)。

──人によっては、こんなに一生懸命やっているのになんで伝わらないんだ! って思うかもしれないですね。

でも、伝わらないのは自分の責任だと思っています。仕事をわかってもらうのは難しいので、人として信頼してもらうためにできることをしていきたいです。

たとえば部署ごとに、それぞれ自分たちだけがわかる業界用語みたいなものがあるんですね。そういうときは、僕らが間に入って翻訳するような形で他のチームと連携する。そういったコミュニケーションのなかで、少しずつ僕ら自身のことも知ってもらえるように心がけています。

と言いつつ、言葉足らずの失敗は多々……。反省しながら日々やっています。

──Jusitnさんの今後の目標を教えてください。

Kaizenの経理としての目標は、リモートワーク文化がすすんでいるKaizenの特性を活かして、経理業務も完全にリモートでできるような環境を整えたいです。

現状、バックオフィスって「オフィスにちゃんといる」ことも仕事のひとつなんですよね。とくに経理は紙の請求書が届くこともありますし、情報保護のためどうしても外に持ち出せないものもあります。

でも、監査法人にいたときに実感したように、人間って気分の波や家庭の事情など、いろいろあると思うんですね。そんなときにある程度の経験や素養がある人だったら、誰でもKaizenの経理の最低限のことは回せる仕組みをちゃんと整えておけば、誰かが急に現場から離れないといけない状況になっても対応できるのかなって。

もうひとつ個人的な目標をいうと、きた数字をそのまま処理するのだけなく、売上の見込みをたてたり、事前にトラブルを予測して対策を練ったり。どんどん先回りして情報共有してもらって、一緒に落としどころを探すようなことにも携われたらいいなと思っています。

──会社には「人のつながりが大切」と言っていましたもんね。

はい。お金周りのことは相談してもらいたいですし、そうじゃない小さなことでも、気軽に声をかけてもらえるような存在でありたいですね。

Q.このリレーインタビュー、次は誰にどんな話を聞きたいですか?

カスタマーサクセスの犬飼さんでお願いします。同じグループマネジャーなのでよく話すんですが、いつもお互いくだらない話しかしていないので(笑)。普段クライアントとどんな風に向き合っているのか、これまでのキャリアの話も含めて聞いてみたいです。

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