吉本新喜劇_19

もっと、ラフ&ピースを届けたい!チケットよしもと、デジタルの伸びしろ。   ーよしもと独自のレコメンドをどう構築するか

「世界をKaizenする」をミッションに事業を展開しているKaizen Platformがお届けする「世界をKaizenしている人」に注目した本連載。

日本を代表するお笑いカンパニー吉本興業。前編では吉本興業の事業を語っていただいた上で、「芸人が何人所属しているか正確には把握できてない」「お気に入り芸人のチケットを買いたくても、すべての公演が載っているページがない」と悩みもうかがった。これらに加えて、あふれるコンテンツを統一して、お客様に届けるにはどうすればいいか。
その解がKaizen Platformが協力している「YOSHIMOTO 2.0 Project」。後編では、よしもとならではの強みをデジタルな仕組みにどう結び付けるか、今後どういった施策をとっていきたいかを語り合った。

Web担当者のその先にいる重役も巻き込んで提案する

横堀:
前回、「よしもとはマーケティングもデジタルも得意ではない」という話が出てきましたが、Kaizen Platformにお声がけいただく前、Webサイトはどう制作し、改善していましたか?

永井さん:
社内のデジタルセクションにお願いして「それで終わり」みたいな感じでした。劇場のフォーマットって全部いっしょじゃないですか。劇場が新しくできる場合はそのフォーマットに当て込むだけ。バナーも大きい声で依頼した人に一番優先権があったりと、いま思えばアナログな感じでしたね(笑)。

斎藤:
デジタルの会社でないとWebサイトは難しいイメージがあって動きが鈍くなってしまうんですよね。やったほうが良いのはみなさんもわかっているけど、実際カタチになってみないとイメージがしづらい。

横堀:
実際に完成して「こうしたほうが良いじゃない」と意見を出すと、「要件定義したじゃないですか」って返されてしまう。Web担当者様からよく相談されます。

齋藤:
事前にわかることは解消していきたいし、完成したあとで判明したことは改善していきたい。外部に頼んでも、Web担当者は上長、決裁権を持つ上役に「難しい説明」をしなければならない。そういったアナログに見える部分も大切に考えています。

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Kaizenセールスの横堀は、「提案する際、Web担当だけでなくその先の役員など重役も巻き込む」「施策を細かく実行、高速で効果検証していくこと」をとても大事に考えています。

永井さん:
実はY2P以前から「チケットよしもと」で実現したいことは色々あって、社内で難しい場合は外部のWeb制作会社に依頼していました。ただ、要望を出すんですけど「改修はできるのですが、非常にお時間がかかります…」と、なかなか具現化してもらえませんでした。

斎藤:
Web制作会社さんは「ずっと使っていくもの」を作ってくれる。「すぐやります!」と気軽に言えない面があるんですよね。

永井さん:
Kaizen Platformさんは、施策を素早く実行してくれますよね。実はいまでもどういう仕組みで何をやっているのかはよくわからないんです。ただ、これまで実現していただいた施策の中には、前から「やりたい」と思っていたものも結構含めていたんですよ。

斎藤:
Kaizenでは「取りあえず作ってみましょう」とやってみて、「ダメなら取り下げる」というポリシーを持っています。リニューアルほどガラッとは変えられませんが、本当に効果が出るのかを検証して、結果を見てリニューアル提案します。

横堀:
Web担当者さんに理解いただくのは当たり前ですが、その先にいる重役が「どうすればイメージしやすいか」にも踏み込んで提案することをよしもとの担当として常に大事にしています。

チケットよしもとの改善事例

実際にKaizenチームが提案し、効果を出した事例をいくつか紹介します。

改善事例①

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「チケットよしもと」のログイン画面に「新規登録」の項目がなかったため、新規登録ボタンを設置。新規会員登録数が18%増加しました。

改善事例②

画像3「チケットよしもと」のマイページには、予約購入履歴やチケット一覧、抽選予約、ポイント確認などの機能が網羅されていた。検索ワード履歴やよく見る劇場カレンダー、最近見た公演詳細などの行動履歴を設置。サイト回遊率を向上させた。

改善事例③

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「チケットよしもと」のチケット購入、完了ページに行動記録や先行チケット販売情報を追加。いわゆる「この商品を買った人は、この商品も」情報を加えることで、他公演への誘導、購入を促した。

KaizenがY2Pでやってみたい!と考えていること

永井さん:
僕からもKaizenのお二人に質問したいことがあるのですが、「YOSHIMOTO 2.0 Project(Y2P)」を一緒に取り組んでもらっている中で「こんなこともやってみたい!」と思ったことはありましたか?

横堀:
Webサイトで前回出てきた「この芸人目当てで劇場に来たら、こっちの芸人も面白かった!」をやってみたいですね。購入画面に盛り込んでみました(改善事例③)が、マイページなどにも盛り込める要素だと感じています。

齋藤:
現在でもよしもとのWebサイトを見ると、いろんな芸人さんの名前が並んでいますよね。「これ誰だろうな…」と僕が知らない芸人さんもいるんですが、そんな芸人さんを劇場まで観に行くとすごい人気なんです。この「劇場に行ったらわかる」をWebサイトでも表現できたら、お客様のラフ(笑い)&ピースを増やせると思うんです。

永井さん:
レコメンド機能みたいなものは入れたいですね! でも通常の物販のレコメンドみたいな機能ではない。よしもと新喜劇が好きなお客様に、「よしもと新喜劇の公演が何月何日にあります」というものでは意味がないかなと思っています。

横堀:
永井さんはどんなレコメンドだと面白いと思いますか?

永井さん:
たとえば……千原兄弟のファンに、千原兄弟がプライベートでよく飲んでいる、つるんでいる後輩のイベント情報が出てくるとか。あとはシュールネタをやっている芸人の情報を見たお客様には「こんなシュールネタもオススメです」とレコメンドするとか。面白いと思いませんか?

横堀:
それは、とてもよしもとらしいですね(笑)。

斎藤:
いま、芸人さんに自分でプロフィールを更新してもらう仕組みを作ろうとしているので、それがあれば実現できると思います。

永井さん:
正直言うと…芸人さんが書き込んでくれるのかと心配だったりします。何か施策はありますか?

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「実は僕からもKaizenさんに質問したいことが…」、永井さんも一緒にY2Pに取り組んでいる仲間として「今後、Y2Pでやってみたいと思うことはありますか?」と質問してくださいました。


芸人仲間、ファンも巻き込んだラフ&ピースなサイト作り

齋藤:
たとえば、自分のページを毎日何人の人が見ていて、実際にチケットを買った人が何人いるのかを確認できる管理ツールがあれば、現在の手売りに近い状態でも成果が数字で確認できますよね。また、仲間や友だち芸人が自分を応援してくれたこともわかるようにする。芸人さんはけっこうハングリーだと思うんですよね。自分も売れたいし、まわりもフォローしてあげたいと考えているように思います。

横堀:
「チケットよしもと」に登録してあるチケットなら、販売数が数字で確認できる。以前と同じように個人個人で手売り活動をしていても、数字が見えればモチベーションを上げて取り組んでくれるかたは「確実にいる」と思っています。そして、それがファンにも伝播していけば、「お客様と芸人が一緒に“会場”を盛り上げている」というよしもとらしいサイトになっていくと思っています。

永井さん:
仲間やファンの応援数などでランキングを作って、「ランキング上位になったらネタ見せ動画が見られる」など、ちょっとしたキャンペーンもできそうですね。

斎藤:
それも面白いですね!ネタ見せ動画も「ここでしか見られないもの」なら、熱量は上がりますし、テレビ以上に見てもらえる可能性もありますし。

横堀:
芸人さんが「明日、ここで新ネタをどうしても見せたいから、みんな見てくれ!」とTwitterに書いてくれたら、サイトが盛り上がりますね。

永井さん:
あと、劇場のカラーや客層を踏まえた、プロモーションも考えていきたいです。渋谷のヨシモト∞ホールは若い人向けなので、「電子チケットでしか売らない」とかね。電子チケットのノウハウを貯めていくと、プロモーション方法も考えていけるので、ぜひそのあたりでもKaizenさんの知見をお借りしたいです。

斎藤:
Kaizenではお客様が利用するWebサイトを改善しながら、裏側でたくさんのログをとっているんです。我々の持っているログや分散しているログを集めて、ランキングの集計やレコメンド、もちろんプロモーションに生かすこともできます。

横堀:
そのログを踏まえて、パーソナライズも進めてお客様一人ひとりにベストな提案を提供していきたいですね。先ほど、芸人さん同士が協力しあえればと話していましたが、ファンのかたも巻き込んでいきたいですね。

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「こんなことをやりたい!」「それは面白そうですね!」「それはすぐできますよ」、打ち合わせの雰囲気で進んだ対談では新しいアイデアも出てきました。こうしたアイデアもすぐ実現して効果検証するのがKaizen Platformの強みです。

永井さん:
Kaizenさんのツールは「試しやすい」と思っています。とりあえず試してみて、うまくいかなければすぐに止める。先ほど齋藤さんが話してくれた「芸人さんのための管理ツール」も、どんなページなら芸人さんは使いやすいか、ファンが見やすいか、粘土細工みたいに作っては試すを繰り返してより良いページを作っていける気がします。

横堀:
結果はもちろんですが、「よしもとらしさ」「よしもとにしかできないこと」を一番大事にしたいと考えています。芸人さんたちがいて、それを目利きしてオススメしてくれる人がいる。それはよしもとでしかできません。泥臭い、アナログなレコメンドをデジタルで支えていけたら、お客様のラフ&ピースを増やせますよね。


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