見出し画像

【密着取材】未経験からKaizenAdのグロースハッカー(動画広告クリエイター)になるまで

昨今、盛り上がりを見せている動画広告市場。Kaizen Platformでは、KaizenAdという5G時代の動画制作サービスを提供しており、そこで動画広告クリエイターとして活躍する人々を「グロースハッカー」と呼んでいます。

高いスキルが求められるグロースハッカーの方たちですが、中には未経験から始めた人もいるのだとか。

今回は、ハードルが高いと思われている「未経験からのグロースハッカー」の道のりをリアルにお伝えするため、実際に未経験からグロースハッカーを目指すkaloさんに取材を敢行。取り組みのなかで感じたことを、本音で語ってもらいます。

画像6

協力してくれたkaloさんは、フリーランスのイラストレーター。仕事の幅を広げたいと考えていたところ、知人経由でKaizen Adを知ったそうです。

「イラストレーターの仕事に波があるので、それをカバーできるものが欲しいと思っていました。世の中的に動画が盛り上がってきているタイミングなのもあり、動画制作技術を身に着けられると、今後に活かしていけそうです」

動画制作に関する知識や経験はほとんど0からのスタート。その挑戦を追います。

「グロースハッカー」登録から採用までの流れ

Kaizen Adでグロースハッカーとして活動を始めるためには、「サイト登録」と「トライアルオファー(審査)の合格」が必須となります。

トライアルオファーとは、グロースハッカーの制作スキルや成果物品質を確認することを目的とした、審査用の動画制作のこと。審査をクリアすることで、報酬が発生するオファーを受けることができます。

画像2

トライアルの流れは画像の通り。作成した10秒~20秒ほどの動画を投稿後、審査担当者から修正が必要か判断され、動画の制作要件が満たされれば合否の通知がされます。トライアルは何回でも挑戦できるので、不合格通知がされた場合でも、諦めずに続けることで合格に辿り着くことはできる仕組みになっています。

おおよその流れを把握できたところで、さっそくkaloさんの挑戦を見てみましょう。

トライアルオファー開始!納得いくものが作れず、ダメもとで納品

オファーを受けるためには、まず「オファーページ」を開きます。

オファーページではトライアル以外に「通常オファー」も表示されますが、この時点では通常オファーに応募することはできません。「トライアルオファー」は毎週水曜に更新されますので、タイミングを合わせてページを開きましょう。

画像3

トライアルオファーは、過去に実際におこなわれた案件の制作要件を活用しているため、実践的なスキルが求められる審査となっています。

動画制作がほぼ未経験だったkaloさんは、まずは動画編集ソフトのチュートリアルから始めたそうです。

kaloさん「編集ソフトはAfter Effectsです。最初にソフトを開いたときは、何をどうすればいいのか分からなかったんですが、Adobeのチュートリアルをひと通りおこなえば、動画制作の流れやとっかかりは掴めました。みなさんが口を揃えて言うように、チュートリアルが親切なので、初心者でも扱いやすいと思います」

【1stトライアル】

画像6

ソフトの使い方が分かったところで、さっそくトライアル案件に挑戦。

kaloさんの最初のトライアルは、ファッション系案件の動画制作でした。動画のターゲットや訴求内容、レギュレーションといった制作要件は、制作指示書によって細かく指示されているほか、使用する素材も提供されています。「動画の構成も、起承転結は指定があったので、あまり迷わずに作れる気がします」と、初心者でも分かりやすいようです。

一方で、慣れていないからこその難しさも。「レギュレーションを確認するだけで結構な時間がかかった」と話すほか、やはり初めての動画制作には思ったより時間がかかってしまいました。

kaloさん「ひと通り完成したいと急ぐあまり、きちんとした学習をすっ飛ばしてしまい、ダメもとで納品しました

納得のいく動画は作れなかったとはいえ、初心者でも動画を作り、期限に間に合わせることができました。あとは結果を待つだけです。ここで、初めての納品を終えて感じたことを聞きました。

kaloさん「納品時に、動画以外にも『制作・デザインの意図』を提出する必要があったのですが、記入欄にうっすらと例文が入っているのが良かったです。欲を言えば、「シンプルに分かりやすさを目指した」「スピード感を強調した」などの選択肢を用意し、該当の意図を選択できる方式にすると、どう作ればいいのかの指針にもなっていいのではないかなと思いました」

1週間後、不合格通知とその理由についてのメッセージが届きました。

画像5

▲修正依頼(不合格)メッセージの例

kaloさん「正直、クオリティが達していないのは自覚していたので納得の結果です。不合格の理由は詳しく書いてあるので分かりにくいとは思いませんでしたが、該当部分が修正されたとしても合格にはならないんじゃないかという気もしています。審査担当者もあまり時間はかけられないだろうなとは思うのですが、不合格と判断される原因はすべて挙げていただけたほうが上達のスピードは上がると感じました」

2nd~3rdトライアル。繰り返し挑戦することで、実践的スキルを身に着ける

【2ndトライアル】
1stトライアルより余裕があるスケジュールでおこなえたものの、不合格という結果に。

kaloさん「不合格の理由はBGMが途中でぷつりと切れていることでした。たしかに、言われてみると自分でもおかしいと感じるレベルで。トライアル案件だからと、甘えが出ていたなと反省しました」

しかし、1stよりも慣れが出てきたのか、制作を進めながらより具体的な課題が見えてきた面もあったようです。

kaloさん「After Effects は思ったより感覚的に制作できると感じました。ただ一方で、今の私は効率の悪いやり方で作業をしてしまっている気もします。その道のプロに横についてもらって、『ここはこうしたほうがいい』というようなアドバイスを随時もらえると、上達が早いんでしょうね。

動画制作を進めるうえでは、BGMを自分で選ぶのが難しかったです。また、一つ一つの動きやシーンに何秒かけるかなどの設計が、まだ不慣れなのでコツが掴めていません。慣れとセンスが必要だと感じています」

【3rdトライアル】
題材は、女性限定の初心者向け英会話教室。参照URLを見て、動画のターゲットとクライアントから求められる雰囲気を把握するところから始めました。

kaloさん「当初は、週に4時間くらいを割いて動画制作をおこなう想定でしたが、スケジュールの見直しが必要だと感じています。徹夜も覚悟です」

活躍しているグロースハッカーの中には、1本4時間程度で動画制作ができている方もいますが、初心者の場合は、多めに時間を見積もっていたほうがいいとのこと。ただ時間を作るだけではなく、自分にとってやりやすいスタイルでスケジュールを組むことも効果的。kaloさんの場合は、本業(イラストレーター)と同じスタイルでのスケジューリングが一番しっくり来たそうです。

kaloさん「本業ではなるべく、頭脳労働は午前、作業系は午後にしています。夜は疲れて考えられなくなってしまうので、ただ手を動かせば進められることを夜にやる。動画制作で言うと、プロット作りを午前中におこない、それ以外の作業は違う日にやるという流れで、1日通してはやらないようにしていました」

試行錯誤を繰り返しながら徐々に動画制作のスタイルを確立していきますが、残念ながら3rdトライアルの結果も不合格でした。

kaloさん「動画の中で『どういう動きをしたら目を惹くのか』といった知識が必要だと感じています。本来であればサッと解決できてしまうことも、知識がなければまず『世の中にはこういうものがあるんだな』と調べるところから始めなくちゃいけないので。

今後は、手本になるような良い動画広告を研究しながら制作するように方向転換しようと思います。幸い、Kaizen Adには事例検索機能がありますし、グロースハッカーのためのSlackコミュニティもあるんです。どのような動画が良いとされているのかをポイントと一緒に学べる環境が揃っているのは助かりますね」

画像6

▲ママでもあるkaloさん、お子さんと同じテーブルで作業中。

4th〜、初心者の一番の課題は「モチベーション維持」

【4thトライアル】
素材不備のために中止。

【5thトライアル】
トライアルの合格には至っていませんが、着々と力をつけている実感があると言うkaloさん。トライアルを続けるなかで、自分なりのやり方を編み出していきます。

kaloさん「これまでのトライアルを通して、動画の中で『何を一番にアピールするか考える』のが苦手だなと思いました。本質的なものにあまり目を向けられずに、ビジュアルだけで進行してしまうことが多いんです。

なので、プロット作りはIllustratorを使って、4場面に分けるようなイメージで写真や文字を配置する方法に変えてみました。最初は思いつくままに作っていたんですが、それだと全体が見えてこないなと感じて。Illustratorであれば、作った素材をそのまま動画にも流用できます」

▲実際にkaloさんが5thトライアルで制作した動画をお借りしました!

手応えのあった5度目のチャレンジでしたが、またもや不合格通知をもらうことに。これにはさすがに「モチベーション維持が難しい」と漏らすkaloさん。

kaloさん「合格する自信があったので、若干、挫折気味です。でもフィードバックの内容を見ると、動画内のもっと細かいところにまで気を遣うことが求められているのかなと解釈しました。

何度でもトライアルに挑戦するぞ、という根気がないと続けることは難しいと感じます。でも、本来、初心者グロースハッカーの育成のためのプログラムではないことも理解しています。あまり親切にしすぎて、基準に満たない方たちがグロースハッカーとして参加するようになってしまうと、運営の方の負担になるはず。未経験でも参加できるというだけで、大きなチャンスなのだと思います」

【6thトライアル】
続く6thトライアルも不合格となりますが、kaloさんはめげません。

kaloさん「やっぱり不採用通知をもらうと落ち込むんですが、『動画の技術を身に着ける』という目的があるから頑張れます。あと、こういう場でフィードバックをもらいながら学んでいけるのは貴重な体験だと感じていて、ここで諦めるのはもったいないなと思っています。

それに合格はしないまでも、自分の中で表現の幅が広がった感覚はありますね。本業で扱っているグラフィックとは違い、動画には時間軸という概念がある。そこを面白がりながら動画を作れるようになったのは収穫ですね」

【7thトライアル】
トライアルも回数を重ね、ついに7回目。テーマは旅行会社のストーリーズ(Instagram)案件です。無事スケジュール通りに完成し、納品しようとしたところでトラブルが発生します。

kaloさん「納品しようとしたときに、誤って未完成のものをアップロードしてしまいました。やり直そうと思っても、一度アップロードしたものは変更不可になってしまい、再アップロードができず焦りました。カスタマーサポートに連絡したところ、再提出の枠を作っていたけたので、無事に再アップロードをすることができました」

何とか納品はできましたが、結果は不合格でした。しかし、今回からトライアルの審査基準が変更されたことで、チャンスが訪れます。

ーー
■変更前
・トライアルの審査は1回のみ、修正なし 
・具体的な指示あり

■変更後
・トライアル審査後、不合格の場合は修正を2回まで受付
・修正2回以内に合格ラインに達した場合は合格、修正が2回を超えた場合は次回のトライアル案件に新しく応募
・具体的な指示なし、ご自身で改善点を見つけブラッシュアップ 
ご自身で改善点を探し、改善策を取り入れることで、クリエイターとして「自分で考えて作り出す力」がつきます
ーー

kaloさん「以前から合否判定がもっと柔軟になってほしいと思っていたので、2回まで修正のチャンスをいただけるようになり助かりました」

修正動画を制作する際には、1回目の提出時に動画を2回アップロードした形になっていた関係で、ステータスが「提出済み」になり、再アップロードができないというトラブルに見舞われます。しかしこちらも、カスタマーサポートと連携をとることで無事提出することができました。

▲kaloさんが7thトライアルで制作した動画。

kaloさん「同じようなトラブルが起きる可能性はあるので、『期限前であれば、何度でも再アップロード可能』になると便利かもしれないですね」

そして、kaloさんは7thトライアルにしてついに、待望の合格通知を獲得しました。

待望のグロースハッカーデビュー。今回の取り組みを通しての感想

kaloさん「合格通知をいただいた瞬間は、うれしかったですね。動画制作は思っていたよりもずっと地道で厳しかったこともあり、解放感がありました。未来がある分野なので、これからもコツコツと続けていきたいです」

未経験からの挑戦は、地道で根気がいるものです。それを乗り越えたkaloさんから、最後に「これから挑戦を考える動画制作初心者」に向けてアドバイスをいただきました。

kaloさん「未経験からのスタートでは、トライアルの合格だけを目標にするのはつらいと思います。『自分のキャリアのなかで技術を習得したい』といった、トライアル合格の先に目標を立てると良いかもしれません。

これから動画制作を始めたいという方に伝えたいのは、動画制作の際に素材の加工が必要になるので、IllustratorとPhotoshopが使えると便利だということですね。そういう意味では、すでにこれらのソフトを使いこなせるイラストレーターから動画制作者へのスライドは、比較的参入ハードルが低いのかなと思いました。実際に動画編集時に使用するAfter Effectsも同じくAdobeのソフトなので、操作感には近いものがあります」

トライアルオファーに合格し、晴れてグロースハッカーとしての活動が始まったkaloさん。これからの活躍を応援しています!

グロースハッカー募集

詳細は下記リンク先から↓

スクリーンショット 2020-06-02 17.28.47

(取材・文: 早川大輝、編集:Kaizen Platform公式note)

みんなにも読んでほしいですか?

オススメした記事はフォロワーのタイムラインに表示されます!