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【ネットユーザーの推移編】-世界の「ネットの今」がわかる-ネットビジネスに関わる方必見!「Internet Trends 2019」 解説

みなさんこんにちは! Kaizenで学生インターンをしているDaikiです。

今年6月、インターネットの現状を網羅的に紹介したレポート「Internet Trends 2019」が公開されました。

例年どおり、最新の数字とともにインターネットの今後を予想しており、インターネット事業に関わる経営層が押さえておくべき数字がてんこ盛りのこのレポート。

第1章、第2章に引き続き、今回は3章「 Usage... 」を解説していこうと思います!

1) Users
2) E-Commerce + Advertising
3) Usage...(今回の記事)
4) Freemium Business Models
5) Data Growth
6) ...Usage
7) Work
8) Education
9) Immigration + USA Inc.
10) Healthcare
11) China (Provided by Hillhouse Capital)

イントロダクション

「Usage」は訳し方が難しいですが、レポートを読み進めた結果、この3章の目的は「テクノロジーの発展によって世界中で起こった既存のサービスの使い方が変化した事例を紹介すること」だと解釈しました。訳としてはUsageを「利用の変化」と考え、解説していきます!

この3章「Usage…(利用の変化)」では、主に、テクノロジーへの投資額が年々上昇していること、スマートフォンの利用時間がTVの利用時間を超えるまで上昇していることの2点から、次の5つの変化を解説しています。

・アメリカ発のサービス、特にPodcastやAmazonEchoなどの音声系、動画系の伸び
・世界中で見られるテクノロジーサービスの進化(越境ECやフードデリバリーなど)
・世界中で見られる金融系サービスの進化(AlipayやRevoltなど)
・コミュニケーションの手段の変化(文字→画像→動画)
・コミュニケーションの注目すべき形(Intaractive Gaming)

この章を読むと、テクノロジーの進化がどのように企業のサービスのビジネスモデルや利用者数に影響を与えたのかを理解できます!

○1日のデジタルメディアの使用時間が年々増加

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1日のデジタルメディアの使用時間は年々増加していますが、この要因はMobile(スマートフォン)の伸びだと考えられます。それ以外の各媒体のシェア率はほとんど変わっていません。

○テクノロジーに関わるビジネスは安定的な投資先

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○テクノロジー企業への投資額は20年間で急激に上昇

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アメリカ発のサービスの進化

○インターネット・テクノロジー領域のビジネスでは、アメリカ企業が中心にイノベーションを生み出している

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○1日のMobile(スマートフォン)の視聴時間がテレビの視聴時間を超過!

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このチャートで注目すべきポイントは、モバイルの利用時間が2009~2019年の約10年で200分増えている一方で、TVの視聴時間は減少傾向にあるものの、大きく下がっているわけではないという点です。


○モバイルにかける時間/日のうち、どのサービスを使っているのか

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この2年で大きく伸びたのはYoutubeとInstagramです。ここでの共通点は「動画」です。

○動画の視聴時間

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動画の視聴媒体に関して、デジタル:TVで割合を見ると、デジタルのシェアが年々高まってきており、30%に到達しそうです。2010年から綺麗に3~4%ずつ上昇しています。

○Facebookの短時間動画プラットフォームのDAU(1日にサービスを利用したユーザー数)が2年間で急速に15億人まで上昇

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facebookを利用する人数が少ない日本にとっては馴染みがないかもしれませんが、世界的に見るとインスタグラムのストーリーをはじめとし、媒体にストーリー機能を追加するだけでユーザー数が伸びています。

○音声-Podcastユーザー数の増加

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Podcastの月間ユーザー数は約10年間で3300万人→7000万人まで増加しています。

○音声-Amazon Echoユーザー数の増加

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Amazon Echoという媒体からも音声市場の伸びが分かります。導入件数の増加とともに、Amazon Echoのスキルも高まっています(AIのDeep learningによって多くの人の音声データが蓄積され、処理されることでスキルが高まっています)。

○ウェアラブル端末(Apple Watchなど)ユーザー数の増加

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ウェアラブル端末を利用するユーザー数もこの5年間で2倍に上昇しています。(USA)

○オンデマンドの消費者数は2016~2018年の2年間で3100万人増加

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オンデマンドは顧客の要望に答えるサービスという意味ですが、具体的にはオンライン、輸送、不動産などの順で多くお金を使用しているようです。

○地域:隣人の繋がりが増加

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Nextdoorという地元エリアの人々をつなぐことに特化したアプリを元にチャートが描かれています。Nextdoorの登場によって「Activeな隣人」(サービスの利用者)が上昇しています。

動画やオンデマンドといったより手軽でコンテンツが明快なサービス形態が伸びているなか、こうしたコミュニティのプラットフォーム事業も伸びています。

根源的なニーズを、Mobileによってより簡単にしたからこそ需要があるのだと思います。

○サービスの行き届いていない層に対する、Squareを利用した取引数が増加

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世界中で見られるテクノロジーサービスの進化

○アメリカを拠点にしなくとも、堅調な成長を見せている企業がある

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デジタルメディアの使用時間、テクノロジー企業への投資額の増加を背景に、アメリカを拠点として業績を伸ばしているテクノロジー企業を「動画」「音声」「オンデマンド」といった切り口で見てきました。

次は、アメリカ以外の国々で発展したサービスを紹介していきます。

特にデータ・ドリブン、Directといった要素が含まれたサービスが急成長しているようです。


○中国(Pinduoduo)約2年間で4億4300万人ユーザーが増加

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Pinduoduo(以下、PDD)とは、「新しいEC創業者、共同購入でさらに安い」をコピーとしています。

PDDは“新しいECビジネス”と称し、ソーシャルの要素をEC運営に取り入れた「ソーシャル+EC」のモデルを展開しています。多くの消費者が楽しくお得な情報をシェアし、共同購入という新しいショッピング体験を楽しめることを推進しました。

これにより、PDDは低コストで多くの新規顧客を獲得できたのです。購買意欲を高め、同時に共同購入と値段交渉の仕組みは価格重視の低所得者層を引きつけました。(引用:BUSINESS impress「中国の最新買い物事情~トランスコスモスチャイナからの現地レポート~「大手との真っ向勝負は避ける」――アリババとJDを追う中国EC3位の新鋭「Pinduoduo」のビジネスモデルとは」

○ 中国 Meituan Dianping 消費者と地元企業をつなぎ、加盟店は2年間で約2倍(600万)に

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伝統的に、中国の地元商人(主に零細企業)は利用可能なマーケティングチャネルが非常に少ないようです。

そこで役立っているのがMeituan Dianpingというサービス。データ分析に基づき、好みに合った質の高い地元の加盟店と結び付けています。Meituan Dianpingは商人が潜在的な消費者を獲得する手助けをしています(具体的なサービスでは、食品配達サービスやECwebサイトの運営を行っています)。

○ラテンアメリカーRappi デジタル化したデリバリーサービスを展開

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混沌とした都市の中で、完全にデジタル化したデリバリーシステムを投入することで業績を拡大させています。

○インドネシアーTokopedia 17,000諸島で商品配達を改善し、約600万の加盟店を獲得

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Tokopediaはインドネシアの大手オンラインマーケットプレイス。

2009年に開設され、個々の起業家や中小企業がオンラインストアを開設できるプラットフォームを提供しC2C環境を構築しています。数百万いるとされる現地中小企業が、1億以上の商品を国内全域17,000の島々に販売しています。ここ1年間で顧客の25%への即日配達を実現し、流通総額は前年比約4倍と飛躍的な成長を遂げています。

(引用:BEENOS株式会社HP「当社投資先、インドネシア最大のオンラインマーケットプレイス「Tokopedia (トコペディア)」がソフトバンク・ビジョン・ファンド、アリババ・グループなどから11億米ドル(約1,240億円)の資金調達を発表」


○東南アジアーShopee モバイル型ソーシャルコマース 商品総額は1兆円に到達

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Shopeeは短期間のうちに急速に成長しています。その要因は、非常に多様な売り手基盤からの高い利益率の製品に重点を置いて、モバイル中心の市場を築くことに焦点を置いていることにあるようです。

Shoppeeでは中国や香港などの海外出品者も東南アジアと台湾の商品者に販売できるという特徴があり、5年後には、東南アジアと台湾で、NO1の越境ECプラットフォームになることが期待されています。(引用:Global Brand「【2019 最新版】東南アジア急成長ECモール “ Shopee ” って?!」

○インドーReliance Jio

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Reliance Retailというオフラインの小売店の市場とJioのデジタルインフラサービスを統合することで、オンラインからオフラインへのハイブリッド商取引プラットフォームを構築しています。

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また、Reliance Jioのデータ使用量も短期間で圧倒的に伸びています。


世界中で見られる金融系サービスの進化

○ファイナンスサービスも急速に発展

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○中国ーAlipay 2年間で約2倍の10億ユーザーを獲得

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Alibabaは、小売業界のデジタル変革を支援するための、最も包括的なコマースプラットフォーム、ロジスティクス、および支払いのエコシステムを持っています。

Ant Financial / Alipayは中国の携帯電話プラットフォームだけでなく、ローン、ウェルスマネジメント、保険商品などの金融サービスの提供者でもあります。

○韓国ーToss 2年間で約2倍の1200万ユーザーを獲得

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韓国で続いている問題は、中級金利のローンがないこと。これは、中級のクレジットスコアを持つ申請者や中小企業の所有者に対する十分な信用評価が行われていないためです。

Tossモバイル決済プラットフォームとそのパートナーからのデータは、その信用評価を補完するためにあります。

○ヨーロッパーRevolut 10ヶ月でユーザー数を2倍増加させ、利用者数400万人に到達

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Revoltは海外旅行や主張にいくときの両替が無料でアプリ1つで済んでしまうサービスで、さらに、為替手数料を無料で、為替も最良のレートで転換してくれます。ユーザーにとってはいいことづくしのサービスです。

成長の要因としては、データ/テクノロジーの助けを借りてパーソナライズし、消費者ニーズに適応できるサービスを設計している点です。

○ブラジルーNubank 5年間で約900万人のカード利用者を獲得

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Nubankは、店舗を持たない100%オンラインで行われる金融サービスで、収入面などの問題から銀行で口座を作れない層をターゲットとしています。

ブラジルで無償のクレジットカード、普通預金口座、P2P送金、請求書の支払い、デビットカード、給与口座の携帯性、リアルタイムの特典を備えたリワードプログラムなど、金融サービスを提供するブラジル最大のデジタル銀行です。

○ラテンアメリカ地域ーMercadoLibre 流通取引量は3億8900万

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南アメリカ大陸18ヶ国でNo.1シェアのECサイトを運営するアルゼンチン企業。南米市場は人口的にも魅力的で、その南米市場で「ECといったらメルカドリブレ」と消費者が一番最初に浮かぶポジションを築いています。

○東南アジアーGrab

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東南アジアでは、成人のうち27%だけが銀行口座を持っています。

そこで、Grabのライドシェアリングプラットフォーム上でGrabPayを起動することで、Grabの何百万ものユーザーが従来の銀行や貸し手ではアクセスできない金融サービスにアクセスできるようになりました。

コミュニケーションの手段の変化(文字→画像→動画)

ここまで、スマートフォンの流通、投資が集中したことによるテクノロジーの発展によって成長したと考えられるテクノロジー・金融サービスを提供している世界の企業を紹介してきました。

次に、画像や動画の活用機会が増えたことで、コミュニケーションの方法そのものが変化したことを解説していきます。

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○昔のコミュニケーションの伝達手段

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左は、4万年前のインドネシアの最古の「画像」、真ん中は5千年前の最古のテキスト、右は131年前の最古のビデオとして伝えられています。

○何世紀にもわたり、人々はオフラインで文字や絵を描き伝えあってきた

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後々、Twitterなどの事例も解説しますが、このスライドは、現代の我々と数万年前の人々は根本的に変わらないことを示唆しています。

○テキストを通したコミュニケーションは次のように発展してきた

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アイデアを届けた事例:Martin Lutherの95か条の論題(1500年代)
概念を単純化した事例:Robert Recordeによる「=」の発明(1500年代)
学習を可能にした事例:現代の学校の誕生(1800年代)

○この20年間の間、人々はオンラインで画像と動画を作成し、シェアをし合ってきた

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○画像作成数が増えたのはその基盤が整ったことに起因する

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たとえば、スマートフォンの普及数の増加やスマートフォンのバッテリー稼働時間・容量の増加、Cellular(セルラー:地域を多数の「セル」状に分けて基地局を配置した無線通信方式の1つ)による電波データ量の増加、wifiネットワーク数の増加が挙げられます。

○画像作成量の増加(年間1兆枚世界中で画像が生み出されています)に伴い、画像のシェア数も増加した(1年でinstagram上でシェアされる画像数は10億枚)

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○Image Creation+Sharing:エンゲージメントの上昇

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そうした土台(スマホ普及数、スマホの容量、電波、wifi数)の変化と共に現在多くの人が利用しているサービスの原型が生まれてきます。その例としてTwitterが挙げられます。

2006年、Twitterはテキストオンリーのサービスでした。そして、現在は50%のツイートが画像、動画、その他のメディアで構成されています。

○Image Creation+Sharing:プラットフォームの機能性と使用率の上昇
instagramの事例

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画像の編集とシェアだけできたものからデータ・ドリブンな検索が可能になり、動画・画像をシェアできるストーリー機能が追加され、さらには写真から商品を購入できるコマースの領域まで発展しています。

○Image Creation+Sharing:プラットフォームの機能性+使用率の上昇
ピンタレストの事例

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画像のシェアから、動画のシェア、さらには画像からの検索機能の追加、画像ドリブンでのコマース体験(例:テキストではなく画像で検索し、商品を探すことができる)が追加されました。

○Image-Based Communication:ARなどのコンピュータビジョン+人工知能によって実現
Google Lensの事例

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以下のことが可能になっています。

2017年:視覚的テキスト識別/処理が可能に
2017年:画像識別
2018年:現実空間にARで情報を付与するなどの拡張現実空間
2019年:リアルタイムで行われるビジュアルテキストの翻訳

○人々は編集された画像/ビデオを介してますますストーリーを語る

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○写真編集市場も急速に拡大している

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Lens StudioはSnapchat社が作成したデスクトップアプリです。

独自のAR作品を作成するのに役立つチュートリアルが用意されており、Snapchatによると、このアプリはプロのアーティストと2Dアニメーションを始めたばかりの初心者の両方を対象にしているといいます。

このLens Studioで編集された動画、画像のview数は40億回に到達する勢いです。(参考:https://jp.techcrunch.com/2019/04/07/2019-04-04-snapchat-scan-platform/

○その潮流をもって、画像デザインでは自主作成・共同作業の市場が開拓されている

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○Design Fluency + Story-Telling Canvaの事例

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操作がシンプルで、共同で作業ができ、フィードバックシステムが備わっている。

○コミュニケーションのあり方が自然になりつつある

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人々は常に視覚的でした。私たちの脳はイメージを主軸に配線されています。その事実、絵文字は、私たち全員がコミュニケーションを取り始めた最初の方法でした。

私たちのコミュニケーションの仕方は最も自然な方向に戻りつつあり、 instagramは常にコミュニケーションプラットフォームであると言えます。

○テキストから画像、動画へコミュニケーションの手段が変化している

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コミュニケーションの注目すべき形(Interactive Gaming)

○Interactive Gaming..コミュニケーションの変化

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文字から画像へ。画像から動画へ。そしてそれをシェアリングし……とコミュニケーションの変化を見てきました。

最後は、ゲーム市場におけるコミュニケーションの変化を解説します。

○Interactive Gaming Playersは24億人に到達

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前年比で6%の成長率で推移しています。


○その背景は、ゲームエンジンが進化したことにある

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○Interactive Gamingの定義は、リアルタイムでゲーム操作と世界中の人々とチャット、視聴すること

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○ゲーム:Fortnite(ゲームの名称)は、7つのプラットフォームを介し、1年半の間で2億5000万人のユーザーを獲得した

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①Fortnite Battle Royaleがクロスプラットフォーム対応のPC / Mac / PS4 / Xbox Oneで発売される
②2018年3月 アップデート用のV3.4パッチが公開
③2018年4月 iOS App Storeで公開
④2018年6月 任天堂スイッチで発売
⑤2018年10月 Android用Fortniteが公開されました

○ツール:Discord(テキスト/ボイスチャットのサービス)は2年間で2億5000万人のユーザーを獲得

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○視聴:視聴時間と視聴者数はこの2年間で2倍以上、増加している

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Twitch(ツイッチ)というAmazonが提供しているゲーム実況のプラットフォームにおいては、

・日あたりでゲーム実況動画が再生される時間は2000万時間近く
・年間のアクティブな視聴者は400万人に昇り
・ピーク時の同時再生数は70万人に

○ゲーム登録者数:「Fortnite Battle Royale」の有料会員数は約1億人に昇る

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○ゲーム内(Fortnite)のイベントでは約1000万人のプレイヤーが参加している

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○ Fortnite内のコミュニケーションはボイスチャットに限定されている

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トラブル防止のために、コミュニティの設計に工夫が凝らされているようです。

○再定義:Interactive Gamingとは…

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Interactive Gamingによって環境を共有し、集団で一つの目的にそってプレイをすることで、「新しいソーシャル環境で友達のネットワークを築くことができる!」ようですね。

次回告知

さて、次回は 「 Freemium Business Models」の章を解説します!

原本はこちらからご覧になれます。→「Internet Trends 2019」

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